基準は明確?大きな弊害を生む受注ランクの設定法

2017.06.08

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は

「受注管理」

について触れてみたいと思います。

 

 

企業では

「受注ランク」

というものを設定していると思います。

 

 

それぞれの案件に対して

「受注確度」

のランク付けをするものです。

 

 

この基準は各企業によってことなります。

これは分かります。

 

 

しかし、コンサルティングの場面で出会うことですが

「ヒトによっても異なる」

という状況を見かけることがあります。

 

 

例えば、受注確度のランク付けで

 

A 80%

B 50%

C 30%

 

という基準があったとします。

 

 

このパーセントの基準が

「主観」

になっている組織を見かけることがあります。

 

 

報告する営業担当によって

「基準が異なる」

という状況です。

 

 

またこれは

「マネージャーの資質」

によっても異なってきます。

 

どちらかというと

「圧力が強い」

マネジメントを用いている場合はその傾向にあります。

 

 

営業担当から上がってくる報告が

「少し盛った報告」

となってくるでしょう。

 

特に

「自信を失っているメンバー」

はその傾向が強くなります。

 

 

 

この状態が続くとどうなるでしょうか? 

 

最終的にその組織では

「ランクアップがされない案件が多くなる」

状況になります。

 

 

案件数だけは多くなり

「予算管理がままならない」

こんな組織を見かけることがあります。

 

 

 

これは

「受注ランクの基準があいまい」

であることが、要因の1つになっています。

 

 

 

 

では

「基準の設定の仕方」

はどうしたらよいのでしょうか。

 

 

いろいろな設定方法がありますが

「下記の2軸」

は考慮する必要があります。

 

 

1つめは

「営業プロセスの進捗」

です。

 

これは当たり前ですね。

「初期の案件創出の段階で確度A」

など言うことはあり得ません。

 

 

クロージング~受注に近づくにつれて

「ランクが上がる」

というものです。

 

 

2つ目は

「顧客関係性」

です。

 

同じ営業プロセスでも

「顧客との関係」

によって意味合いは大きく異なります。

 

例えば

「見積もり提出」

という営業プロセスまで来たとします。

 

案件1は

「経営者同士がビジョンの共有を行っている顧客」

への見積もり提出

 

案件2は

「初めての取引となるかもしれない顧客」

への見積もり提出

 

 

案件1は決まる確度が高そうです。

案件2は相見積もりの可能性もあります。

 

 

同じプロセスでも中身は大きく異なります。

見積もりを出したからBというわけにはいかないですね。 

 

 

このように

営業プロセスの進捗

顧客との関係性

 

最低限これらを組み合わて、基準を明確にする必要があります。

 

 

さらに

業界特性

組織特性

製品特性

などを加味する必要があります。

 

 

 

この基準を明確にすることは、予算管理だけでなく

「営業要員へのサポート」

にもなります。

 

誰が誰に対して

どんな状況で

何に困っているのか?

 

ということが共有でき、的確なフォローもできるようになります。

 

 

皆さんの組織の

「受注管理基準」

は明確でしょうか?

 

 

今日は

「受注管理」

について触れてみました。

 

レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~

齋藤
 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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