今日は
「聴くチカラ」
について触れていきたいと思います。
コミュニケーションに求められる要素に
「発言を深く読み取る」
ということがあります。
「中々うまく話せない」
という人は実は多いと思います。
頭の中には言いたいことがある。
しかしうまくまとめられない。
思っていることを適切に表現できない。
それぞれの判断基準を超えられない。
こんな悩みは
「コミュニケーション」
では尽きないのではないでしょうか?
このような状況で
「自分の話をよく理解してくれる」
「言いたかったことをわかりやすく表現し直してくれる」
という人が目の前にいたらどうでしょうか?
「共感」
「信頼」
を寄せるのではないでしょうか?
コミュニケーションにおいて
「聴くチカラ」
が重要である理由はここにあります。
ではどのように
「聴くチカラ」
を高めればよいでしょうか?
少し訓練は必要ですが、やり方があります。
「ピラミッドで考えながら聴く」
という手法です。
このように話を考えていきます。
相手の
「主張」
があります。
主張には必ず
「根拠」
があります。
根拠には必ず
「情報」
があります。
これを構造的に整理すると
「主張」→「根拠」→「情報」
という関係で結びつきます。
では例を昨日の記事から見てみましょう。
昨日の意見の対立は
「新機能を追加するかしないか」
という議論でしたね。
「新機能を追加する」
という主張をピラミッドで考えてみると
主張 新機能を追加すべき
根拠 競合に後れを取らないため
情報 競合が新製品を投入する
このような構成になります。
これを
「コミュニケーション」
に当てはめていくと
A氏「新機能を追加すべきだ!」
→なぜそのように考えるのですか?
A氏「競合に後れを取らないためだ」
→なぜ後れを取ると考えるのですか?
A氏「競合が新製品を投入すると聞いたからだ」
→そのような状況があるのですね。
このような会話になるでしょうか?
対立しているB氏はこれを聞いて判断が変わるかもしれません。
これは
「ピラミッド・ストラクチャー」
と呼ばれる構造化して考えるためのツールです。
伝える側は
「省略・欠落して伝える」
ことが多くなりがちです。
持っている情報が
「当たり前」
と思っているときはなおさらです。
「こんなことは分かってくれる」
「こんなことは知っていて当然」
と思い込みがあることは少なくありません。
それに対して聞き手は相手の主張に
「なぜ? Why?」
と投げかけ根拠や情報を引き出す。
そして
「ピラミッド型」
に構築して返していきます。
そうすることで
「コミュニケーションの共通理解」
が生まれます。
では
「共通理解」
が生まれた会話というのを想像してみてください。
「良いコミュニケーション」
が想像できると思います。
とはいえ
「構造化してとらえる」
というのは簡単にできることではありません。
構造化するために
「なぜ?なぜ?」
と一方的に聞いては相手の感情を逆なでてしまうかもしれません。
まずは
「構造を意識する」
ことからスタートしてみることでしょうか?
それを意識してコミュニケーションを繰り返していけば
「ピラミッドに組み立てる」
ことができてくるようになるはずです。
良いコミュニケーションのために
「聴くチカラ」
を手にするのはいかがでしょうか?
レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~
齋藤