【ビジネス寓話シリーズ】「錠前屋の教訓」あなたも鍵をかける正しい理由を知らないはず

2021.03.14

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

家に鍵をかけるのは泥棒から守るためではない!?

 

 

大人気のビジネス寓話シリーズをお送りいたします。

 

 

今日のお話は「錠前屋の教訓」

 

 

どんな教訓があるのでしょう。

 

 

———————————

 

ある日、男が
「鍵を家に置いたまま」
閉め出されてしまいました。

 

 

慌てて錠前屋を探し回りました。

 

 

市に認定される業者を探すのに手間どりましたが
「錠前屋」
がトラックでやってきました。

 

 

錠前屋は、ものの1分で鍵を開けてくれました。

 

 

「あんなに素早く鍵を開けるなんて驚きました!」
と男は言います。

 

 

錠前屋は男に
「ちょっとした教訓」
を教えてくれました。

 

 

錠前屋は
「ドアのカギは正直な人を、正直なままでいさせることしかできない」
と男に伝えます。

 

 

「1%の人はいつも正直で、決して盗みなどしない」
と錠前屋は言いました。

 

 

さらに
「もう1%はいつも鍵をこじ開けて盗みを働くことばかり考えている」
と続けます。

 

「残りの98%の人は、条件がそろっているときは正直だ。しかしある程度誘惑があれば、やはり不正直になる」
といいます。

 

 

「鍵は泥棒から家を守るのではない。泥棒は入りたければ入るもんだ。」

「鍵というのは大方正直な人たちから家を守るためにある。」

 

———————————

 

 

■人は誰もがずるをする?あなたもきっと一緒

 

 

鍵は泥棒から守るのではなく
「一般的な人への環境を整えるためにある」
と言っています。

 

 

さて1つご質問です。

 

 

あなたは会社の金庫から
「100円」
を家に持って帰ったことはありますか?

 

 

では会社のデスクにある
「ボールペン」
を家に持って帰ったことはありますか?

 

 

恐らく
「お金を持って帰った人はいないが、ボールペンはある
のではないでしょうか?

 

 

価値としては一緒です。

 

 

しかし
「現金は持ち帰らず、備品は罪の意識が薄れる」
ということです。

 

 

誰もが
「ずる」
はしたことがあるのではないでしょうか?

 

 

■人の行動はある程度コントロールできることをご存じですか?

 

 

人の行動は
「環境によって大きく変わる」
ということです。

 

 

家に鍵をかけるというのは
「98%の人にずるをさせない」
という環境整備という話でした。

 

 

もう少し見ていきましょう。

 

 

会社の金庫から
「2,000円」
は持っていくでしょうか?

 

 

こちらは先ほどの質問と同様に
「NO」
となるでしょう。

 

 

では
「ボールペンを1箱」
は持って帰るでしょうか?

 

恐らくこちらも
「NO」
という人が多いでしょう。

 

 

さきほどの質問と何が違うのでしょうか?

 

 

お金とモノの関係は一緒です。

違うのは金額の大きさです。

 

 

人は
「自分がそこそこ正直である」
という欲求があります。

 

 

つまり
「ズルはするがそこそこしかしない」
という行動特性があります。

 

 

極端な話
「事務所に現金が無造作に置かれている」
としても持っていかれる可能性は低いでしょう。

 

 

しかし
「備品の管理がずさんであればなくなる」
こととなるかもしれません。

 

 

実は人の行動は
「ある程度の範囲でコントロールできる」
ということです。

 

 

■多くの組織は間違ったコントロールをしている。正しい答えは?

 

 

ただ組織では間違ったコントロールをしようとしています。

 

 

報酬をぶら下げて社員を動かそうとする

厳しく管理をして、予算を達成させようとする

飲み会やゴルフなどに参加させて、仲間意識を高めようとする

 

 

実はいずれも間違った
「マネージメント」
の方法です。

 

 

営業でも一緒です。

 

 

ぺこぺこして買ってもらおうとする

自社の製品の良い部分だけを伝えている

値下げをすれば喜んでもらえると思っている

 

 

人の行動のメカニズムの
「ある範囲」
に全く入っていません。

 

 

当然、部下は動かないですし、契約も取れません。

 

 

営業もマネージメントも
「正しく環境を整える」
ことが成功の最短距離です。

 

 

私の提唱している
「行動創造理論」
は脳のメカニズムを先回りした理論です。

 

 

無意識のうちに行動が変わり
「意図した結果」
を次々と手にしています。

 

 

1人でも多くのビジネスパーソンに触れてもらいたいですね。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「錠前屋の教訓」
をお送りしました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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